鋼鉄ソルジャー ガルネリウス

某ヘヴィメタルバンドを戦隊ものにしてみました。実際の団体や人物に似ていても一切関係ないただのお遊びです。

鋼鉄ソルジャー・北海道編

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ガルネリウスのツアーが大盛況のうちに後半戦に入っていた。
次なる公演は札幌!ここ北海道は、ガルネリ・グリーンの故郷の地でもある。
新千歳空港に降り立ったガルネリウスたちが最初にやることはひとつ。

赤「わーーい!北海道ついたどー!」
青「さあ、一服一服」
桃「まずは一服できる場所・・あった、あそこに!」
黒「(そうやって自らホイホイに・・)」
緑「えーーー!また俺、荷物番なのー!?」
緑以外「グリーン!荷物番よろしく!」

5人は北の大地に足を踏み入れて、心なしか通常よりはしゃいでいるようであった。
いつも荷物番を頼まれてしまうグリーンなのだが、仲間たちが大好きなので常に飛び切りの笑顔を見せてくれる。


一方、悪の組織の魔の手は、北の大地にも潜んでいた。
悪A「なかなか禁煙しない、あの人たち。」
悪B「ツアーで各地を回るたびにガルネリホイホイを仕掛けているのだが・・。」
悪A「いい手がある」
悪B「なになに?」
悪A「5人の中で唯一の非喫煙者、ガルネリ・グリーンを使うのだ・・!」


札幌のライブは大盛況のうちに幕を閉じ、5人は汗だくの衣装を着替えながら撮影大会。
盗撮に励むブラック。

グリーンが楽屋からふっと外に出た途端、謎の人物から声をかけられる。
悪A「フミヤ君フミヤ君、ラーメン食べるかい」
緑「ん?俺?」

グリーンはラーメンのワナにまんまとハマり、姿を消した。

黒「あれ?グリーンは?」
桃「ん?荷物取りに行ったとか?トイレとかじゃないの?」

楽屋の扉が開くと、そこにグリーンが立っていた。

緑「俺はもうみんなとは一緒に戦えないし、ドラムもたたかない。」
緑以外「は?」
緑「俺だけタバコ吸わないし、戦う意味がないじゃない。そんなの偽善だ!」
赤「何ゆうてんの?」
桃「どうしちゃったの?グリーン?」

ジ「グリーン!洗脳されてる!目を覚ませ!」
ジェロは、グリーンが洗脳されているのは分かったが、元に戻すすべが分からない。
グリーンのいつもの笑顔が消えてしまっている。

緑「俺は一足先にホテルに戻ってるから。」

仕方ないので残った人たちで札幌ラーメンを食べてからホテルに戻る一行。

翌朝、ホテルのロビーでの待ち合わせ時間。
赤「グリーンがいない!」
桃「どこ行っちゃったのー!?」
青「朝のラーメン食いに行ってんじゃないのー?」
黒「(ラーメン屋、まだ営業してないんじゃ・・)」


ところ変わって、ここはJR釧網本線(せんもうほんせん)。
網走と釧路を結ぶ路線で、沿線には知床半島、阿寒湖、摩周湖釧路湿原などがある。
その釧網本線の摩周駅という駅に降り立つ青年。
北海道川上郡弟子屈町(てしかがちょう)、グリーンの姿はここにあった。

緑「帰ってきた。俺はタバコ吸わないからあの戦隊にいる必要がないんだ・・・。
しばらくここで休んでいたい・・・。」

笑顔が消えたグリーンの表情は硬い。


札幌では、残されたメンバー達は、グリーンの行き先を考えていた。
赤「グリーンの行きそうなところって?」
青「札幌観光でもしてんじゃないの?」
桃「そんな暢気なことしてないと思うよ」
黒「いつも荷物番させて・・すまなかった」
ジ「相当思い詰めていたから、彼は癒しを求めて・・かれの故郷、弟子屈町だ!今から迎えに行こう!」


一行は飛行機と鉄道を乗り継いで札幌から弟子屈に向かった。
青「同じ北海道なのに、札幌からかなり遠いな。東京の方が近いんじゃね?」
桃「北海道は道内でも飛行機移動なんだね。飛行機で移動できるっていいことだなぁ。。
昔はレッドが運転する車だったのに。でも、飛行機で変な菌を拾わないようにしなきゃ。」

長い移動時間の末、一行は弟子屈町に到着。
青「摩周湖だぁぁーー!ブラックバスいるかな?釣り道具持ってこればよかったなぁ。レンタルできるかな。」
桃「もう、ブルーったら釣りのことばっかり考えて・・」
黒「弟子屈ラーメン食べようよ!あ!ご当地サイダー発見。ブログにアップしなきゃ!」

ブルーとピンクとブラックは初めて訪れる弟子屈に大興奮!

一方、レッドはリーダーとしてグリーンのもとへ。
赤「ぼくらも来ちゃった!」
緑「レッド!こんなところまで!・・でも、俺の気持ちは変わらない。」

赤「目を覚ましてくれ!グリーン!」
緑「・・・」
赤「ジュンイチ・グリーンがやめたときに、お前しかおれへん!って言ったやろ」
緑「ジュンイチさん・・・。」
赤「ガルネリウスのことずっと好きだったって言ってたやんか!」
緑「ガルネリウス・・・。」
赤「覚えてへんのか!思い出してくれ!」
緑「俺は、ずっとジュンイチさんのドラムをみてきた。コピーもしたし、手グセもよく知ってる。でも、ガルネリウスに入ったら俺にしかできないドラムをやろうと決めたんだった・・!」
赤「頼む・・!戻ってきてくれ!」

緑「あれ?俺・・どうしちゃってたんだろう。ここどこ?次はファイナル東京だよね?」
赤「どこも何も・・?」
ジ「グリーン!洗脳が解けた!」

青桃黒「おかえりなさい!グリーン!」
緑「あれ!みんな来てくれてたんだ!」

グリーンはみんなの顔を見た途端、笑顔が戻ってきたのだった。

青「ブラックはご当地サイダーに夢中だったけどね。」
桃「ブルーは釣りのことしか頭になかったけどね。」
黒「(摩周湖ブラックバスはいなかったみたいだけどね)」

赤「さあ、次はファイナル東京だ!東京に戻ろう!鋼鉄ソルジャー・・」
一同「ガルネリウス!!」

目指すは次のファイナル東京!
鋼鉄の戦士たち5人は一路東京へ飛び立った。飛び切りの笑顔とともに。

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