鋼鉄ソルジャー ガルネリウス

某ヘヴィメタルバンドを戦隊ものにしてみました。実際の団体や人物に似ていても一切関係ないただのお遊びです。

鋼鉄ソルジャー・出会い編 後編

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レッドを助けてくれた謎の青年。どこかで見覚えがあるのだがレッドは思い出せない。

赤「ピンクはどう思う?さっきのお人。」
桃「彼はもしかしてミリオンセラー歌手のあの人ではなかろうか。」
赤「なぬ!あのハイトーンの⁉︎」
桃「うん。ポップスで売れたけど、元々はヘヴィメタルシンガーだったんだよね。」
赤「どおりで見たことあったんか!俺、昔から大好きやったん、この人の声!バンドのボーカルに迎えたい!」
桃「今度あったら声かけてみよう」


ある日の夜、街中で何者かに追いかけられる青年。
青「はぁはぁ…」
ひたすら息を切らしながら逃げる。逃げた先は袋小路になっていた。そこに偶然レッドが通りかかる。
赤「あ!こないだの!」
敵らしき数人に追い詰められる青年。レッドが目にしたその瞬間、
青「ファイヤー❗️」
再び必殺技が炸裂!

赤「やっぱり俺の目に狂いはない。ミリオンシンガーのあの人で間違いない!」

タイミングを見計らって、レッドは青年に話しかける。
赤「こないだはどうもお世話になりました。」
青「え?あ、どうも。」
赤「あのぅ、突然なんですが俺たちのバンド、ガルネリウスに入ってもらえないでしょうか。」
青「え?ガルネリウス!知ってるよ!」
赤「!」
青「俺でいいの?」
赤「入ってもらえるの!」
青「でも、条件がいくつかあるよ」

条件として以下の3つが示された。
・ハイトーンはイヤだからね
・ハデなステージングは出来ないからね
・MCはゆるいからね

レッドは条件を快諾し、青年はガルネリウスに加入することになった。
とはいいつつ、ここは鋼鉄ソルジャー・ガルネリウス。バンドの新ボーカル誕生と同時にガルネリ・ブルーの誕生でもあった!
本人の意思がどうあれ…。

赤「よろしくお願いします!ってバンドだけじゃなくて戦隊もあるんやけど…」
青「え⁉︎ 戦隊⁉︎ 疲れるからいやだなぁ…」
赤「だって必殺技だしてたやん…何かに追われているようやったし」
青「うん、禁煙しなさいって、いつも禁煙協会みたいな組織から追いかけられて、しつこいんだよね。なぜかああすると敵を倒せるんだ」
レッドは、この新しい仲間がとても頼りになる存在である事を確信したのだった。

とり天植田に戻ったレッド。新しい仲間の事をピンクに報告し、一息ついたとき、ジュンイチ・グリーンが嬉しそうに、店にやって来た。
緑「おーい、レッド!ピンク!」
赤「グリーン!なんだい?いま、新ボーカルを見つけたところだったんだ!」
緑「おお!僕の方もベーシストを見つけて来たんだ。まずは彼の腕前を見てやってくれ」
黒「よろしくお願いします。」
赤・桃「むっちゃ爽やか〜!よろしくお願いします!」

ブルーとブラック。2人の新しい仲間を迎えて、バンドが再び息を吹き返す瞬間であった。

早速、スタジオで新メンバー2人とともに演奏してみる。見た事もない化学反応が起こったかのごとく、バンドの音楽が輝き出した!

赤「これはすごい!俺たち世界を目指せるかもしれない!」

もう迷う事などない、悩み続ける事もない。
自分を見失いそうになることなんて、もう無いはず。ただ一つの同じ星を見てる

生きる道を再び見つけたレッド。
とり天植田の扉の貼り紙は剥がされ、厨房にたつレッドの姿が…それを暖かく見守るピンクの姿もあった。
とり天植田は営業再開したのだった。

新しい道を歩み始めた鋼鉄ソルジャー・ガルネリウス、鋼鉄の魂をこめて音楽を奏で続ける!

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